いきなりプリンセス
どうやら私は、本当に目を開けて寝ていたらしい…
いや…寝てたというより、いっちゃってた…って方が合ってるかも。
これは多分…時間が止まったせいでは…ない…はず…
「さ、到着です。」
『シャカーワ国からお越しの、ユナ姫様御一行ですね?只今門をお開け致します。』
馬車の前方の方から、えらく畏まった声が聞こえて、何か大きな音がした。
「……すっげ…」
カリニャのお城は……全部ピンク色だった…
風水ね…お父さんの。
ちょっと笑いそうになるのを必死でこらえて、馬車を降りる。
だってさ…
このピンクの城に…リュウが…
「…ぶは…」
『何がおかしい…』
顔を真っ赤にしたリュウがそう言っている姿を想像して、また笑いそうになった。