いきなりプリンセス



まるで夢の世界にいるみたい。



「さぁ、ユナとユウも行ってきなさい。」



ひぇぇ!!きたー!!



どうしよう…どうしよう…



あたふたする私をよそに、お兄ちゃんは颯爽とダンスの輪の中に入って行った。



《ユウ様よ!!今日こそは私と…》



《何言ってるの!ユウ様と踊るのは私よ!!》



あらまぁ…モテモテですなぁ…



「ユナ、どうした?」


「あ…えっと~…」



どうしよう…ダンスなんて出来ないよ!!



《ユナ様!!私と踊って頂けませんか?》



《いえ、私と!!》



《何を言う!ユナ様は私と踊るのだ!》



私の前で格闘し合う男の人達…



なぁんか…



私も…モテモテ?



人生で始めてだ…嬉しいなぁ。



でも…ダンス…



「失礼…遅れまして、申し訳ありません。」



「リュニウス!まったく、どこに行ってたのだ!?」



「申し訳ありません。」


なんだ?後ろが騒がしいな…



格闘し合う男の人達の対処に戸惑いながらも、気になったので後ろを向いてみた。



< 50 / 147 >

この作品をシェア

pagetop