いきなりプリンセス
まるで夢の世界にいるみたい。
「さぁ、ユナとユウも行ってきなさい。」
ひぇぇ!!きたー!!
どうしよう…どうしよう…
あたふたする私をよそに、お兄ちゃんは颯爽とダンスの輪の中に入って行った。
《ユウ様よ!!今日こそは私と…》
《何言ってるの!ユウ様と踊るのは私よ!!》
あらまぁ…モテモテですなぁ…
「ユナ、どうした?」
「あ…えっと~…」
どうしよう…ダンスなんて出来ないよ!!
《ユナ様!!私と踊って頂けませんか?》
《いえ、私と!!》
《何を言う!ユナ様は私と踊るのだ!》
私の前で格闘し合う男の人達…
なぁんか…
私も…モテモテ?
人生で始めてだ…嬉しいなぁ。
でも…ダンス…
「失礼…遅れまして、申し訳ありません。」
「リュニウス!まったく、どこに行ってたのだ!?」
「申し訳ありません。」
なんだ?後ろが騒がしいな…
格闘し合う男の人達の対処に戸惑いながらも、気になったので後ろを向いてみた。