いきなりプリンセス



お…おどおどっ…おっ!?



「まぁ…やったわね、ユナ!!」



お母さん~…やったわねって…



「……でもっ…」



でも……



私の目を見つめたまま…手を差し伸べるリュウに、心が鷲掴みにされたみたい…



気がつくと、その手をとっていた。



《ザワザワ》



一気にホールの中央まで連れて行かれる。



《素敵…お似合いだわぁ♪》



《あれが、カリニャの王子か…》



私とリュウの周りで踊ってた人達は、いつの間にか踊るのを止めて、私達を取り囲むように眺めていた。



注目しすぎだから…



~~~~♪~~~♪~~


さっきより、ゆっくりめの音楽が流れる。



ぎゃっ!!



リュウの手が腰にっ!!


そのままステップを踏み始めた。



「わ……あ……ぁぁ」



振り回されるようにホールの中央を回りだす。



《ぎゅむ》



「あ、ごめんなさい!!」


足を踏んでしまったぁぁ…



やっぱ無理…



「……やはり、さっきと同一人物のようだな。」


無言のままだったリュウが話しかけてきた。



「え?」



「…俺の動きにあわせろ…」



私の耳元でそう呟いて、またステップを踏む。



どぅわ……わわ…



あぁぁ…足がもつれ…る…



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