いきなりプリンセス
「まぁ…ある程度は覚悟してたからな…」
「覚悟?」
「お前もそうだろ?王家に生まれた以上、結婚相手は自分で選べないほうが多い。」
そう…なのかな…
「そういうもん?」
「…そういうもん……でも…」
ん…?
「……お前で良かったよ…」
「え?」
それは……どういう…
「ユナ…」
リュウは急に私の手を取って体を引き寄せた。
さっきのダンスの時より、ずっと近くに。
一瞬にして、私の頭はリュウでいっぱいになっていく。
さっきまで、いっぱい怒って、いっぱい悩んでたはずなのに…
このまま時が止まればいい…
もっとリュウに近づきたい…
そう思ってしまった。
私は……リュウのことが好き…なのかな。