ねぇ、聞いて。



そう言ってるけどしんちゃんとくまさんだって泣いてんじゃん…


大丈夫って顔してないよ…



こんな時なのに私の頭にはメロディーがふつふつと沸き上がってきて。


その音が悲しすぎて…


今にも消えてしまいそうなほどの
切なくて、悲しくて、苦しいメロディーが私の頭を独占して行った。




それから手術中のランプが消え医者が出てきた。



「先生!太陽は大丈夫ですよね!?」

そう言って近づくと医者は眉毛を下げた。



「太陽くんはもう限界だ。

ドナーを見つけるしか生きる道はない。


後2日…

明日が終わるまでにドナーが見つからなかったら…


もう腎移植の手術をする体力さえ残っていないよ。」


そんな…

タイムリミットは…

明日が終わるまで…



私たちは言葉を失った。





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