ねぇ、聞いて。
どんどんクリアになっていく視界の中映ったのは愛美だった。
「はっ!魅音!凜桜ちゃん!魅音が起きた!」
そう言うとママが私の顔をのぞき込んだ。
「魅音…大丈夫?私、先生読んでくるわね。」
そう言ってママは出ていった。
バタバタバタ!!
複数の足音が近づいてきた。
「こら、そこ!寝てる人もいるんだから!廊下は歩く!」
あ…この声、紗緒ちゃんだ。
「紗緒ちゃん、説教は後で聞くよ!」
そう言って入って来たのはしんちゃんだった。
その後ろには流莉、梨咲、くまさんまで…
「魅音ちゃん、大丈夫?」
「しんちゃん、太陽は?」
私が自分の事より太陽を心配したからだろうか、しんちゃんは眉毛を下げてハハッと笑った。