ねぇ、聞いて。
その言葉に場が凍りついた。
「ちゃんと手術してみないと良性か悪性か分からない。
良性だったら命に別状はないと思う。
いずれ言う時が来るかもしれない。
結果が出るのは来週だよ。
僕は多分、悪性の確率が高いと思う。」
「田中先生…悪性だったらどうなるんですか?」
そう聞くと田中先生はしたを向いた。
「悪性だと手術をしない限り…いずれ死ぬよ。」
え… え、と言葉すらうまく出せないぐらい目の前が真っ暗だった。