ねぇ、聞いて。


太陽 side



『ドナーが見つかったんだよ。』


その言葉に やっぱりな。そう思った。


あの状態で助かる何てドナー移植以外考えられない。



「流星は、太陽が緊急手術室を受けた日の夜、亡くなったよ。

腎臓にだけ丸をしたドナーカードと『ありがとう』って言葉を残して…」



ドナーカード?


…まさか!

「おい…それって」


「そうだよ。その腎臓は太陽に提供されたよ。

流星は太陽の生きるもとになってくれたよ。」



その言葉に熱いものがこみ上げて来たのをグッと堪えた。



少し前、俺がまだ学校に行ってたとき、

体調が悪くて寝てた俺に流星は心配して野菜ジュースを買ってきた。


その時あいつ、『太陽さん、腎臓って2つあるからもし適合したら俺の腎臓を貰ってくださいよ!』


泣きそうな顔しながらそう言った。



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