ねぇ、聞いて。
「おい、聞いてんのか。」
そう言われてハッと我に返った。
立ち上がった男を見て私もつられて立つと
目の前には男の肩というより腕。
185はある男に私は見下ろされた。
私は不良だからと負けじと男を睨み返した。
「フッ…お前馬鹿じゃねぇの? 俺、お前に下敷きにされたんだけど?」
男が不敵に笑って私を見てきた。
「あ、忘れてた……
ご、ごめんなさい!!!!」
そう言って私は走って屋上を出て教室まで全力疾走した。