ねぇ、聞いて。




「あっ!?白石さん!ダメじゃない勝手に出ちゃ」


と若い一人のナースさんに言われた。


「あ、あの…私、何で病院なんかに」


私は激痛がしたところまでしか覚えていない。


「覚えてない?あなたすごい熱で病院の前に倒れてたんだそうよ。

茶髪の色白の子があなたを抱えて
『倒れたんですけど!どうしたらいいですか!?』って必死に言ってきたの。


そのあとに確か黒髪の色黒の人も来て心配してたわよ。」


茶髪の色白?黒髪の色黒?


私が知っている男の人で思い当たるのはあの二人しかいない。




「あの、その色黒の人ってごつくて熊みたいな人でしたか?」

「あ、そうそう!そんな感じだった!」


ってことは…しんちゃんとくまさんだ。

「ゴホッ、ゲホッ」

「あらあら、病室に戻りましょ。
点滴が終わるまでは寝てないとまた倒れるわよ。」

ナースさんに病室に戻るよう言われ戻ろうとした時、私の視界に金色が映った。





「…太陽?」









< 64 / 197 >

この作品をシェア

pagetop