ねぇ、聞いて。
「あっ!?白石さん!ダメじゃない勝手に出ちゃ」
と若い一人のナースさんに言われた。
「あ、あの…私、何で病院なんかに」
私は激痛がしたところまでしか覚えていない。
「覚えてない?あなたすごい熱で病院の前に倒れてたんだそうよ。
茶髪の色白の子があなたを抱えて
『倒れたんですけど!どうしたらいいですか!?』って必死に言ってきたの。
そのあとに確か黒髪の色黒の人も来て心配してたわよ。」
茶髪の色白?黒髪の色黒?
私が知っている男の人で思い当たるのはあの二人しかいない。
「あの、その色黒の人ってごつくて熊みたいな人でしたか?」
「あ、そうそう!そんな感じだった!」
ってことは…しんちゃんとくまさんだ。
「ゴホッ、ゲホッ」
「あらあら、病室に戻りましょ。
点滴が終わるまでは寝てないとまた倒れるわよ。」
ナースさんに病室に戻るよう言われ戻ろうとした時、私の視界に金色が映った。
「…太陽?」