ねぇ、聞いて。
太陽 side
今日は朝から体調が悪い。
当たり前だ。昨日は病院の日だったのに
行かなかった。
病院でイスに座る俺の前には
涙を流す魅音がいた。
魅音の第一印象はとにかく美人。
整いすぎた顔立ちに俺は目を奪われた。
こんな女初めてだと何度も思わせてくれる変わった女だった。
よく笑う魅音。俺は魅音の笑顔に惹かれていた。少しずつ魅音に興味を持ち始めた。
なのに…
そんな魅音が俺の前で泣いている。
お前にそんな顔させているのは
間違いなく 俺だ。
なぁ、泣くなよ…
「助けなんていらない。」
そう冷たく言い放った魅音を引き止める資格なんてこんな俺にはなくて
お前のことになると俺はどうしても助けたくなる。
走って病室に戻った魅音を追いかけることはできなかった。
『助けなんていらない。』
そう冷たく言った魅音。
分かってるよこの言葉にお前のいろんな思いが詰まってること…
ちゃんと伝わってる。
太陽 side end