ワケあり男子
男たちも諦めずに攻撃の手を緩めないが、圧倒的に金髪男の方が強い。
攻撃数は少ないけど百発百中で完全に相手を弱らせにかかってる。
「う、うわぁぁぁ」
金髪の男の強さにビビったのか、数人の男の中の一人が叫び始め、
「っ!」
隠れていた私にぶつかり走り去っていく。
肩にぶつかったせいで傘を落とした私は尻餅をついた状態に。
いった~、なんなのよ。
.........あっ!ヤバッ!
金髪男さんに気づかれてしまった。
遠目だったし真っ正面から見てなかったからか、一つ気づいたことが...
男たちが言っていたようにキレイな顔。
水も滴るいい男とはこのことか、というほどに。
そして、どっかで見たような顔つきだ。
「.........栞乃?」
しばらく見つめ合っていると突然私の名を呼ぶ金髪男さん。
「え?」
「あっ、いや、ごめんなさい。あれ、でも、なんで、ここに森本さんが......」
さっきまでとは大違い。
手を意味なく動かすほど慌て始めた。