白黒のぬくもり

私はよく外見からは想像できなーい!と言われるのだけど、高校から大学まで音楽の学校に通っていた。

この狭いアパートにはキーボードしかないけど、ピアノ歴19年。

だから猫には音楽の名前がいいなぁって。

ショパン…そのまんまだな、ソアーベ…何て呼んだらいいんだ…

うーん、好きな作曲家…モーツァルト!
モーちゃん…牛じゃないんだから。
ウォルフガング、はないな。となるとアマデウス?
なんだか畏れおおいなぁ。
困ったなぁ…モーツァルト、モーツァルト、モーツァルト…ァルト!
アルトは?!いいじゃん!アルト!
呼び易いし可愛いし!


決めた!アルト!


名前が決まってしまったあとは、ただ待ち遠しかった
本を読んでみたりTVを見てみたりするのだけど、全然頭に入ってこない。

「早くアルトこないかなぁ」私はロフトにあがって気分を盛り上げる為モーツァルトのピアノソナタ集から一枚CDを選ぶとかけてみた
軽やかな音が心地よい。
「うん、いいね、モーツァルト」そんな風に時間を潰している間に夕方になっていた。

そろそろ電話が来る頃だ。私は再び携帯とにらめっことなった。
10分くらいしてからだろうか?電話が鳴った!
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