[短]好きなのに



あんたが薫を悪く言うからだよ!」






あたしはこれでもかってくらい、大きな声を出した。

本当は、こんなんじゃ収まんないよ。

あたしの気持ちは。




「へぇー…。菜穂って薫が好きなんだー。」




はるかはそういうと、何かを思い付いたかのように、ニヤッと笑った。





「おいっ!菜穂!どーした!?おまえの声教室まで届いたけど!」




そんな時、ちょうどいいタイミングで薫がやって来た。





「あっ!薫。聞いてよ!はるかが…「薫ぅー!」





あたしの言葉を遮って、はるかが薫の元へ駆け寄った。





「は、はるかっ///」






顔を赤くする、薫。

あんまり見たくない光景。


やっぱり薫ははるかが好きなんだね。

あたしはこんなにもあなたのことが 好きなのに
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