Secret Mission
その後、瑞稀はハムエッグとトーストを食べ、風呂に入った。
―――さて…学校についてあの人がまとめてくれてるだろうし、それでも見るかな。
そんなことを考え寝室に行き、パソコンを開く。
消し忘れたのか、開いたら昨日のフォルダーが開きっぱなしになっていた。
その中から、広陽高校についてというメモを開く。
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■広陽高校について■
広陽高校は中の下の高校だ。一応、進学校だが不良も多々いる。
目を付けられないように気を付けてくれ。
君が入るクラスは2-D、結構問題児が多いクラスだ。
出来ればそんなクラスにさせたくはなかったのだが…すまない。
調査対象が2-Dにいる為、無理を言って入れさせてもらった。
問題児が多いと言っても別に不良の振りをしなくてもいい。
私としてみたら出来る限り大人しくしてもらえると嬉しい。
今回、保護者の欄には私の名前が入っている。
その為、名前は熊野 水樹という事になっている。
漢字を変えただけなので、楽だとは思う。
生年月日は変わらない。本来なら今、君は高2だ。この任務が終わった後も学校に居続けたいならいても構わないからな。
出来る限り校則は破らないようにして欲しいが、見た目やサボりぐらいなら何とかなると思う。だが、その分テストでは良い点を取るようにしてくれ。
私が縛るのはそれぐらいだ。あとは自由にして構わない。
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瑞稀はこのメモを閉じ「はぁ…」と、溜息をつく。
そして、思ったことをポツリと口に出してしまった
「……親かよ。」
確かに瑞稀にとって、今回の依頼人…熊野は第二の親代わりかもしれない。
だが、まさかここまでとは瑞稀も思いもしなかった。
ふと、パソコンの右下…時計に目がいく。
9/25 3:36
―――もう、3時かよ…。夕飯の買い物でも行くか…。っと、その前に学校での見た目、どうするか考えるのが先だな。
パソコンの電源を落とし、衣装部屋に向かう。