Secret Mission
そして、職員室から2-Dへと向かう。
「少し待っててくれ。後々呼ぶから。」
先生の言葉にコクンと頷き、廊下で待機する。
「お前らー転校生紹介するぞー。」
「誰々!?女ー?」
「…見てのお楽しみだ。入って来てくれ。」
「はっ…はい…。」
水樹はオドオドしながら教室に入り教卓の横に立つ。
「ええっと、熊野水樹って言います。あの、よ、よろしくお願いします…。」
「んだよ、女々しそうなやつ。」
「んーでもかっこいいよね。」
「性格はあれだけど…。」
いろんな言葉が行き来する。
「あー、すまんな。そこの…もじゃもじゃ頭の横の席に座ってもらえるか?」
「もじゃもじゃ!?先生酷くないっすか!?」
確かに名前も知らない水樹からしたらもじゃもじゃ頭と言われるのが一番わかりやすいほどのもじゃもじゃ頭だった。
「わ、わかりました!」
そう頷き、机へと歩く、下を見ながら。
足を引っ掛けてこようとする男もいたが、下を見ていたため普通に通り過ぎた。
「ええっと、よ、よろしくおねがいします?…もじゃもじゃ、さん。」
「もじゃもじゃ!?俺の名前は森井 翔だよ!まぁよろしく!」
水樹は隣の人と仲良くなれそうでよかった。そんな風に思いながら彼と握手をした。