Secret Mission
現在の友達
それから数日。
水樹は携帯を買え変えたり、番号を交換したりして、平凡な日々を送っていた。
そして水樹は今、夜の繁華街を歩いていた。
と言っても、"水樹"の格好ではないから瑞稀のほうが正しいかもしれない。
地毛の短い艷やかな黒髪、琥珀色の瞳。と言ってもこれはカラコンでは無く瑞稀の持つ元々の瞳の色だ。
母親が外人…つまりハーフの為こんな眼の色になったのだ。
前のような黒いフードパーカーを被り、濃い緑のカーゴパンツを着ている。
なぜ瑞稀がこんな場所にいるのかと言うと、それは言ってしまえばただの気まぐれというものである。
現在、夜の11時すぎ。
気まぐれと言うより眠れなかったというのが正しいのかも知れない。
あれ以来、たまにちょっかいを掛けられたりするが平穏な日々を送っている。
だから非日常を望んでいるのかも知れない。
瑞稀は周りを見渡す。キャバ嬢、ホステス、不良やサラリーマン。
色々な人が居る中、瑞稀は見知った顔を見付ける。