Secret Mission
『もういいじゃん?バレそうなのを利用ばらしちゃおうよ。オドオド水樹と話す時ずっと笑っちゃいそうだし』
『そういう問題じゃねぇ。…いや、もういいかな。飽きてきたし。』
『でしょ?』
『いや、お前のせいだからな?何正当化しようとしてんの?』
水樹ははぁ…と、大きくため息をして、思いっきり二人を睨みつけた。
「ちょっと。怖いよ?」
「うっせ。」
その言葉を聞いた生徒の目が水樹に向けられる。
当然といえば当然だ。
ずっと辰巳は黙っているがどうしたのか。と水樹がちらりと見ると辰巳が凍っていた。
どうやら、ばらしてしまったことに対して悔いているように見える。
その証拠に、気が付いた辰巳はハッとしたように水樹の方を向いた。
「すまない!水樹!」
「もう終わったことだろ、別にいい。」
手を合わせ大きな音を立てながら謝ってくる辰巳に水樹は一発頭を殴っておきながら気にしてないように言う。
「おい、宗平。」
「ん?なぁに?あ、暴力は反対だよ?殴られる趣味はないから。」
「俺だって殴られる趣味なんてねぇよ!」
水樹の手招きに宗平は近付きながら辰巳みたいにならない様に先に手を打っている。
だが、水樹は随分と怒っていたようで、宗平に逃げる隙を与える前に頭を殴った。
「い"っ!?」
宗平が頭を抱えてしゃがみこむ。
それを見た生徒たちは驚いたような表情で水樹を見つめる。
ふと、その時、扉が勢い良く開いた。