光の少女Ⅳ【神魔界編】
「あとは、俺達か」
呟いて、風夜が沙羅と紫狼を見る。
「私は何処でもいいわ」
「俺も構わない」
二人がそう返す。
「なら・・・」
風夜が口を開いた時、彼の肩に誰かが手を回す。
「それなら、お前が俺達のところに入るのがベストな形だろう。なぁ」
そう言って、風夜の肩に手を回したまま、ニヤリと笑ったのは風牙だった。
「・・・俺に選択肢はないのか?」
「あっても、どうせ此処を選ぶだろ?なにせ・・・」
溜め息混じりに言った風夜に、風牙は笑みを深くする。
「ここには、お前が気に掛けている奴ばっかりだからな」
「・・・一番問題があるのは、お前だよ」
言いながら、肩の手を外す。
そんな二人のやり取りに花音は思わず笑ってしまった。