光の少女Ⅳ【神魔界編】
「でも、二人を見つけたのはいいけど、どうするの?」
「私達、鍵なんて持ってないよ」
琴音と美咲が口々に言う。
「それなら、問題ない」
言って、影牙が一歩前に出る。
「ちょっと待ってろ」
鍵穴に指を向けると、影が細い状態で鍵穴に入っていき、少しした後、カチッという音が聞こえてきた。
「よし、開いたぞ」
「すごい。簡単に開けちゃった」
「まぁ、私達にとっては造作もないことよ」
扉を開いた影牙に声を上げた美咲を見て、紫姫が得意気に笑う。
その時、此方へ近付いてくる足音が聞こえた。