光の少女Ⅳ【神魔界編】
第4章 罠
1
反勢力の街を出て数日、花音達は襲ってくる魔族達の相手をしながら、魔界を移動していた。
「・・・」
移動しながら、花音は前を行く神族達を見る。
(どうして、歩みよれないんだろう?)
襲ってくる魔族達を容赦無く倒していくのを見て、そう思う。
少なくとも魔界に来て、魔族となった風夜に助けられた時、神蘭達は戸惑いを感じていただけでなく、それまでの考えも揺らいでいるようだった。
そして、神麗は神族と魔族が和解することを望んでいたはずなのだ。
(なのに・・・)
総長達が来てから再び、神蘭達は魔族を敵としか見なくなり、神麗も彼等を殺そうとした。
(もうわからないよ・・・)
内心そう呟いた時、横にいた星夢が口を開いた。
「仕方ないんじゃない?結局は上の者達が変わらなければ、下の者が変わろうとしても難しいのよ」
「まぁ、今は向こうも風夜と夜天以外は、頭に血が上ってるだろうからな。このまま、暫く距離を置いてた方がいいだろ」
「そうだな。今、顔を合わせたら、それこそどうなることか」
「想像したくないよ」
星夢に続いて、凍矢、刹那、美咲が言う。
彼等のいうように今は距離を置いた方がいいのかもしれないが、分かり合える時が来るのを願うしかなかった。
反勢力の街を出て数日、花音達は襲ってくる魔族達の相手をしながら、魔界を移動していた。
「・・・」
移動しながら、花音は前を行く神族達を見る。
(どうして、歩みよれないんだろう?)
襲ってくる魔族達を容赦無く倒していくのを見て、そう思う。
少なくとも魔界に来て、魔族となった風夜に助けられた時、神蘭達は戸惑いを感じていただけでなく、それまでの考えも揺らいでいるようだった。
そして、神麗は神族と魔族が和解することを望んでいたはずなのだ。
(なのに・・・)
総長達が来てから再び、神蘭達は魔族を敵としか見なくなり、神麗も彼等を殺そうとした。
(もうわからないよ・・・)
内心そう呟いた時、横にいた星夢が口を開いた。
「仕方ないんじゃない?結局は上の者達が変わらなければ、下の者が変わろうとしても難しいのよ」
「まぁ、今は向こうも風夜と夜天以外は、頭に血が上ってるだろうからな。このまま、暫く距離を置いてた方がいいだろ」
「そうだな。今、顔を合わせたら、それこそどうなることか」
「想像したくないよ」
星夢に続いて、凍矢、刹那、美咲が言う。
彼等のいうように今は距離を置いた方がいいのかもしれないが、分かり合える時が来るのを願うしかなかった。