光の少女Ⅳ【神魔界編】
「聖羅様!」
「どけっ!」
「どきなさい!」
立ち塞がる闇王を吹き飛ばした隙にその横を神蘭、鈴麗、総長、副総長、千歳、昴、星華がすり抜けて行く。
体勢を整えた闇王が邪魔しようとしたが、その前を封魔、龍牙、白夜が遮り、その隙に七人は閉じかけていた空間に飛び込んでいく。
「あらあら」
それを特に邪魔するわけでもなく見ていた黒姫は呟くと、すぐに表情を笑みへと変えた。
「余程、あの女が大事みたいね。でも、判断ミスよ」
「どういうことかしら?」
聞き返した神麗に、黒姫はふふっと笑う。
「言ったはずよ?あの女は目的の一つだって」
そう言い、黒姫が再び異空間を開く。
「あの女は邪魔だったけど、ちょっと興味深い報告を聞いてね」
言いつつ、指を鳴らす。
「わわっ!?」
それと同時に蔓から急に解放されたが、すぐに聖羅と同じように球体の中へと閉じ込められてしまった。