光の少女Ⅳ【神魔界編】
「こんな風に予想外のこともあるんだからね」
「くっ」
「ふふ、さてと私は先に戻るわ。その二人、ちゃんと連れてくるのよ」
黒姫は魔族達にそう言うと、姿を消す。
その直後、花音と光輝の閉じ込められた球体は、魔族達に運ばれ、異空間へと近づいていく。
(どうしよう、どうすれば・・・)
迫る異空間に焦りしかうまれない。
あの先に行ってしまえば、どうなっているのかわからない。
段々と遠ざかる地で、封魔が動こうとするのがわかったが、闇王に邪魔されているのが見える。
(何も思いつかない)
もう目前まで迫っている入口に、何も考えられなくなる。
その時、何処からか一直線に何かが伸びてきたかと思うと、近くにいた魔族達の身体を貫いていく。
そして、それは花音と光輝を閉じ込めていた球体も破壊した。