光の少女Ⅳ【神魔界編】
「・・・なんか一人だけ、やけに疲れてるみたいだが」
呟いた光輝に、事情を知っているのだろう風牙が笑う。
「本当、あいつには無茶振りするな、お前」
「適材適所ってやつだ」
言いながら、風夜は着地して、ずっと抱えていた花音のことを下ろした。
すると、直ぐに火焔が風夜のことを睨み付ける。
「お前なぁ、人使い荒いぞ。こんな、神経使うなんて初めてだ」
「いい経験だろ?それとも、ばててもう動けないか?」
「あのなぁ!」
「まあまあ、二人共!」
「まだ安心している場合じゃないでしょ!」
終わらなさそうなやり取りに、大樹と水蓮が止めに入る。
(そうだった!まだ・・・)
そう内心で呟くと、花音は封魔達を牽制する以外動きを見せていない闇王の方へ視線を移した。