光の少女Ⅳ【神魔界編】
「何なんだ、あいつ?」
「なんかさっきから何も言わないし、表情も変わらないし・・・」
「恐いよ、兄様」
紅牙や蒼牙、風華が少し怯えたように黄牙や空夜の背へ隠れる。
「くそっ、神蘭達の後も追いかけないといけないっていうのに」
龍牙が呟くのを聞いて、花音は口を開く。
「あのっ!」
「言っとくが、この場を任せていったりはしないからな。あいつらが動けないなら、余計お前達だけでどうにかできるとは思えない」
白夜はそう言ったが、焦りを隠しきれていない。
その時、それまで黙っていた封魔が花音達の前に立つ。
彼は何故かはわからないが、左手につけている腕輪に触れていた。