光の少女Ⅳ【神魔界編】
第8章 届かない声
1
闇王を倒して二日、花音達は特に大きな襲撃もなく過ごしていたが、何処かピリピリとした空気が流れていた。
「・・・・・・」
花音は歩きながら、前を行く封魔、龍牙、白夜を見ながら溜め息をつく。
あまり表に出そうとはしていないが、神蘭達の行方がわからないことで彼等は苛ついているように思える。
その時、不意に前の空間が歪むのが見えた。
「えっ?」
それに反応するよりも早く、そこから黒い触手のようなものが伸びて来て、封魔、龍牙、白夜、そして花音、光輝を捕らえた。
「「「っ!」」」
「なっ!?」
「わわっ!?」
五人を捕らえた触手は空間の中へと引き摺りこもうとしてくる。
それを見て慌てたように白亜が花音を追いかけて来ようとしたが、風夜に止められ、そのまま刹那に投げられる。
「お前はこっちだ」
「ピイイイイ!」
刹那に受け止められた白亜の悲痛な鳴き声と、ぎりぎりで風夜が閉じかけた空間に飛び込んできたのを最後に花音の視界から他の仲間達の姿は消えた。
闇王を倒して二日、花音達は特に大きな襲撃もなく過ごしていたが、何処かピリピリとした空気が流れていた。
「・・・・・・」
花音は歩きながら、前を行く封魔、龍牙、白夜を見ながら溜め息をつく。
あまり表に出そうとはしていないが、神蘭達の行方がわからないことで彼等は苛ついているように思える。
その時、不意に前の空間が歪むのが見えた。
「えっ?」
それに反応するよりも早く、そこから黒い触手のようなものが伸びて来て、封魔、龍牙、白夜、そして花音、光輝を捕らえた。
「「「っ!」」」
「なっ!?」
「わわっ!?」
五人を捕らえた触手は空間の中へと引き摺りこもうとしてくる。
それを見て慌てたように白亜が花音を追いかけて来ようとしたが、風夜に止められ、そのまま刹那に投げられる。
「お前はこっちだ」
「ピイイイイ!」
刹那に受け止められた白亜の悲痛な鳴き声と、ぎりぎりで風夜が閉じかけた空間に飛び込んできたのを最後に花音の視界から他の仲間達の姿は消えた。