光の少女Ⅳ【神魔界編】
「駄目だ、外すな!封魔、私との約束を二度も破るつもりかっ?」
口調は変わらないものの、悲痛な響きのある声に花音は少し驚いて神蘭を見る。
いつも強気で男勝りな彼女が今は、少し泣き出しそうにも、必死さも感じられる表情で封魔を見ていた。
「さぁ、どうする?外さなければ、相手にならないぞ」
「それでも、駄・・・」
「・・・神蘭」
封魔が肩越しに振り返る。
「・・・悪いな。文句なら後で聞くから」
そう言いつつ、腕輪へと手を掛ける。
そして、外された腕輪が地に落ちた瞬間、封魔の力が闘牙の力と同じくらいまで跳ね上がった。