光の少女Ⅳ【神魔界編】
「っ・・・!」
それでも空中で体勢を立て直した封魔がニヤリと笑う。
その笑い方は花音が知っている彼らしくはないもので、違和感を感じた時、神蘭の声が響いた。
「もうやめろ!それ以上はもう・・・」
それに続けて、鈴麗も叫ぶ。
「そうよ!後は、皆で・・・」
「・・・煩いな。拘束されて動けない奴等が何をするっていうんだ?足手纏いは黙ってろよ」
そう言い、神蘭達に冷たい視線を向ける封魔に、花音は光輝や風夜と顔を見合わせる。
何だか様子が可笑しいことに二人も困惑している様子だった。
「封魔、お前っ!」
「俺達は、お前の事を・・・!」
「煩い」
封魔の冷たい態度にか息をのんだ神蘭、鈴麗の代わりに声を上げた龍牙と白夜に封魔が手を向ける。
そこから放たれたエネルギーは、二人に当たりこそしなかったが、すれすれの地面を抉っていった。