光の少女Ⅳ【神魔界編】
数分後、封魔に伝えた通り、風夜が防御を引き受け、封魔が攻撃に徹するという戦い方は上手くいっているようで、闘牙にも引けをとっていないようだった。


「はあっ!」


封魔が放ったエネルギーと闘牙が放った魔力がぶつかり合う。


「ぐっ!」

「封魔!」


押されそうになる封魔に、神蘭が動こうとして、龍牙に止められる。


「待て、神蘭。彼奴が手出しを許したのは・・・」

「でも!」

「ふはは、今の状態ではそれが精一杯か?だったら・・・、ぐあああっ!?」


余裕の笑みを浮かべ、一気に押しきろうとした闘牙を風の渦が上空へと巻き上げた。


「なっ、貴様ぁ」


渦の中に閉じ込められ、更に風の刃で切りつけられている闘牙が、風夜を睨み、風夜はそれに笑って返す。


「確かに防御を引き受けるとは言ったけど、攻撃しないとは言ってないぜ」

「ちっ・・・」


それに忌々しそうに舌打ちして、闘牙はどうにか風の渦から抜け出し、風夜から距離を取ろうと飛び退く。

だが、その先にはいつの間にか封魔の姿があり、その手には高濃度のエネルギーが集まっていた。
< 158 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop