光の少女Ⅳ【神魔界編】
第10章 罪
1
迎えに来た刹那に連れられ、異空間から脱出した後、花音達は森の中で休息をとっていた。
別行動になっていた間、残されていた仲間達の方には合成獣が現れて戦闘になり、誰もが疲れていたらしく、心身共に消耗していた封魔と同じ様に眠っていた。
そこまで疲れていた訳ではなかった花音は、一人何処かに行こうとしている神蘭に気付き、後をつける。
どんどん森の中へと進んでいった彼女が立ち止まったのは、森の中にあった湖だった。
「わあっ!」
そこの光景はもうかなり前のことにはなるが、風の国にいた時、風夜や風華に連れて行ってもらった湖と同じくらい綺麗で、思わず声をあげる。
ずっと考えこんでいたのか、神蘭はそこで花音に付けられていたことに気付いたようだった。
「花音!?」
「綺麗ですね。魔界でも、こんな場所があったんだ」
「・・・ああ、そうだな」
呟いて、神蘭は息をはく。
花音はそんな彼女の顔をそっと見る。
今の神蘭の表情には、異空間の時に見たような焦りや、悲痛なものは浮かんでいなかった。
迎えに来た刹那に連れられ、異空間から脱出した後、花音達は森の中で休息をとっていた。
別行動になっていた間、残されていた仲間達の方には合成獣が現れて戦闘になり、誰もが疲れていたらしく、心身共に消耗していた封魔と同じ様に眠っていた。
そこまで疲れていた訳ではなかった花音は、一人何処かに行こうとしている神蘭に気付き、後をつける。
どんどん森の中へと進んでいった彼女が立ち止まったのは、森の中にあった湖だった。
「わあっ!」
そこの光景はもうかなり前のことにはなるが、風の国にいた時、風夜や風華に連れて行ってもらった湖と同じくらい綺麗で、思わず声をあげる。
ずっと考えこんでいたのか、神蘭はそこで花音に付けられていたことに気付いたようだった。
「花音!?」
「綺麗ですね。魔界でも、こんな場所があったんだ」
「・・・ああ、そうだな」
呟いて、神蘭は息をはく。
花音はそんな彼女の顔をそっと見る。
今の神蘭の表情には、異空間の時に見たような焦りや、悲痛なものは浮かんでいなかった。