光の少女Ⅳ【神魔界編】
「何をしている?行くぞ」
「行くって、何処にだよ?」
「中央に決まっているだろう」
光輝にそう答えた男に、千歳、昴、星華が顔を見合わせる。
「中央って、そんな勝手に・・・」
「勝手ではない。総長からの命令なのだからな」
声を上げた星華に、男は言って、花音達に背を向ける。
「いいから、ついてこい」
そして、そのまま歩きだした。
軍人である男について、神界の中央へと花音達がやってきたのは、少し経ってからだった。
最初に到着した場所も綺麗なところだったが、中央区は更に空気も澄んでいて、神聖な雰囲気もあった。
街の中心には塔があり、どうやらそこに向かっているようだった。
「着いたぞ、ここだ」
数分後、予想していた通り、塔の前で男は立ち止まる。
「少し離れたところから見てても、凄く綺麗だと思ってたけど・・・」
「近くで見ると、本当に綺麗だね」
見上げていた花音の耳に、琴音と美咲のそんな声が聞こえてくる。
それは花音が思っていたことでもあった。