光の少女Ⅳ【神魔界編】
3
三日後。特に襲撃のようなこともなく、花音は与えられている部屋で横になっていた。
短剣についていた毒は段々効果が強まるものだったのか、それとも軍医から貰っている薬が効かなくなってきているのかはわからないが、今は起きているだけでも辛かった。
(こんな風に寝てる場合じゃないのに・・・)
聖羅を庇ったことは後悔していない。
だが、皆に心配をかけていること、光輝達と神蘭達の間の雰囲気を悪くしてしまっていることを思うと、自分の今の状況が情けなくて涙が出そうだった。
その時、ずっと花音の傍にいた白亜が不意に窓の方を見る。
そこでは室内だというのに、風が渦を巻いていた。
花音と白亜の視線の先で、風の渦は段々とおさまっていく。
それが完全におさまった時、そこに立っていたのは神界に連れて来られる時別れた風夜だった。
「ピィ、ピイイイ!」
待っていたというように彼の方へ飛んでいった白亜が、服の裾をくわえて引っ張り、花音の方へ連れてこようとする。
それに苦笑しながらも、風夜は近付いてきた。
「魔界の毒を受けたんだってな」
「うん。・・・やっぱり、慣れないことはしないほうがよかったかも」
「だろうな」
「あはは」
肯定されて、花音が弱々しく笑うと、風夜は懐から瓶を一つ取り出した。
三日後。特に襲撃のようなこともなく、花音は与えられている部屋で横になっていた。
短剣についていた毒は段々効果が強まるものだったのか、それとも軍医から貰っている薬が効かなくなってきているのかはわからないが、今は起きているだけでも辛かった。
(こんな風に寝てる場合じゃないのに・・・)
聖羅を庇ったことは後悔していない。
だが、皆に心配をかけていること、光輝達と神蘭達の間の雰囲気を悪くしてしまっていることを思うと、自分の今の状況が情けなくて涙が出そうだった。
その時、ずっと花音の傍にいた白亜が不意に窓の方を見る。
そこでは室内だというのに、風が渦を巻いていた。
花音と白亜の視線の先で、風の渦は段々とおさまっていく。
それが完全におさまった時、そこに立っていたのは神界に連れて来られる時別れた風夜だった。
「ピィ、ピイイイ!」
待っていたというように彼の方へ飛んでいった白亜が、服の裾をくわえて引っ張り、花音の方へ連れてこようとする。
それに苦笑しながらも、風夜は近付いてきた。
「魔界の毒を受けたんだってな」
「うん。・・・やっぱり、慣れないことはしないほうがよかったかも」
「だろうな」
「あはは」
肯定されて、花音が弱々しく笑うと、風夜は懐から瓶を一つ取り出した。