光の少女Ⅳ【神魔界編】
「梨亜!」


その時、声がして少年が走ってくる。


「夜月!これは一体・・・!?」

「里の会議で大半の里の人達が魔族側についた!これから、此処は戦場になる」

「そんな、どうして!?今まで私達は、此処で上手くやっていたのに・・・」

「そう思っていたのは、俺達若い連中だけらしい。この里は元々、神界との戦いの為の里だったんだ!」


夜月がそう言った時、里の周囲を何かが覆った気がした。


(っ・・・)


そうかと思うと、少し圧力のようなものを感じた。


「フフ、来たみたいね」


それに胸を押さえていると、黒姫の声がする。

いつの間にか、黒姫と窮姫、闘牙、黒蘭、闇王、牙王の姿があった。

現れた黒姫達は、愉しげに笑っている。

それを不思議に思っていると、少し離れた場所から何度か爆発音が聞こえ、段々近付いてくる。

それがやんだかと思うと、聖羅、神蘭、封魔、鈴麗、龍牙、白夜が現れたが、いつもと様子が違って見えた。

よく見れば、彼等は激しく肩を上下させていて、力をかなり消耗しているようだ。

それに比べて、黒姫達は全員涼しい表情をしている。

このまま、戦闘になればどちらが不利なのかは考えずともわかった。
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