光の少女Ⅳ【神魔界編】
「これを壊せばいいんだろ?」
「うん」
凍矢が言って、装置へと手を向ける。
その直後、装置は瞬く間に氷に包まれていく。
そして凍矢が手を握るような仕草をしたかと思うと、装置は粉々に砕け散った。
それを確認し、花音はほっと息をつく。
これでもう神蘭達の調子も元に戻った筈だった。
装置を壊したことを確認した夜天と紫影が能力を止める。
それによって自由を取り戻した里の魔族達が我先にと逃げていくのを見送っていると、その流れに逆らうように刹那が来た。
「終わったのか?」
「うん。今さっきね。あの二人は?」
「・・・最後まで渋っていたけど、説得して無事連れていったよ。あいつらとも接触して、これを預かってきた」
そう言い、刹那が封筒を取り出す。
「手紙?」
「ああ。神麗に渡してほしいそうだ」
「そう」
呟いて、刹那から封筒を受け取る。
その時、窮姫達も引き上げたのか、神蘭達が現れた。