光の少女Ⅳ【神魔界編】
「・・・私は、あまり魔族達相手に力を使う訳にはいかないから。あの女が出てくるなら、力を温存しておかないと」
「あの女・・・?」
首を傾げると、神蘭が口を開いた。
「そういえば、まだ話していなかったな。・・・花音、お前達と別れて神界へ戻ってきてから、此方でもわかったことがある」
「窮姫達の後ろにいる黒幕・・・、それは黒姫って女だ」
「まぁ、まだ直接対峙したことはないけどな」
龍牙が言った後、白夜が肩を竦めた。
「・・・そう。まだ情報は少ないの。だから、私はその女が出てくるまで、余計な力を使う訳にはいかないのよ」
そう言った聖羅は、花音達に頭を下げた。
「本当なら、これ以上巻き込んではいけないんだろうけど、・・・どうか協力してください。お願いします」
その言葉に、花音は光輝達と顔を見合わせる。
「私達からも頼む。出来る限りは私達で行うようにはするが、どうしても手が足りないこともあるだろうからな」
「ううん、私達も今まで神蘭さん達に沢山助けてもらったから。お互い様だよ」
「・・・そうか。そう言ってもらえると助かる」
花音の言葉に、神蘭は顔を綻ばせた。