光の少女Ⅳ【神魔界編】
第2章 襲撃
1
魔界へと来た次の日。
朝少し早く目が覚めた花音は、与えられた部屋を出て、屋敷の中を歩いていた。
「何だ?もう起きたのか?」
聞こえてきた声に足を止め、視線を向ける。そこには〈風夜〉の姿があった。
「〈風夜〉の方こそ・・・」
「・・・違う」
「えっ?」
言葉を遮ったうえに否定もされて、目を丸くする。
「違うって・・・」
「俺の名前がだ。あいつと別人になったからって、名前が変わったんだよ。一文字違いだけどな」
何でもないような顔をしながらも、どこか嬉しそうにしていることに思わず、クスリと笑う。
「な、何だよ?」
「何でもないよ。それより、聞いてもいい?」
「ああ、風牙だ」
「そっか。良かったね」
花音が言うと、彼は今度こそ嬉しそうに笑った。
だが、すぐにその表情を険しいものへと変化させる。
魔界へと来た次の日。
朝少し早く目が覚めた花音は、与えられた部屋を出て、屋敷の中を歩いていた。
「何だ?もう起きたのか?」
聞こえてきた声に足を止め、視線を向ける。そこには〈風夜〉の姿があった。
「〈風夜〉の方こそ・・・」
「・・・違う」
「えっ?」
言葉を遮ったうえに否定もされて、目を丸くする。
「違うって・・・」
「俺の名前がだ。あいつと別人になったからって、名前が変わったんだよ。一文字違いだけどな」
何でもないような顔をしながらも、どこか嬉しそうにしていることに思わず、クスリと笑う。
「な、何だよ?」
「何でもないよ。それより、聞いてもいい?」
「ああ、風牙だ」
「そっか。良かったね」
花音が言うと、彼は今度こそ嬉しそうに笑った。
だが、すぐにその表情を険しいものへと変化させる。