光の少女Ⅳ【神魔界編】
「っ・・・」
それを見て、聖羅が前に飛び出す。
そして迫ってくるエネルギーに手を向けようとしたところで、彼女の前に何層かの膜のようなものが張られ、エネルギーはそこにぶつかる。
いつのまにか聖羅の前には神蘭達の姿があり、牙王の攻撃を防いだのが彼女達だとわかった。
「「くうっ・・・」」
「「「ぐっ!」」」
だが本調子ではないためか、それとも牙王の魔力がそれだけ強いのか、押されているのはすぐにわかった。
「俺達も・・・」
「待って、あなた達は先に二人を・・・」
神蘭達を手伝おうとした千歳達に、神麗が花音と光輝を指す。
「・・・そうか。二人が動けるようになれば・・・」
「防ぐ必要はない。そうですよね?」
「ええ」
そう言って、神麗と星華が花音、千歳と昴が光輝に近付き、二人の動きを封じている鎖に手を翳す。
そして彼等の力を感じたが、やはり上手くいかないのか鎖が弱まることはなかった。