光の少女Ⅳ【神魔界編】
「・・・そういえば、花音。お前の所に行ったのは誰なんだ?三人の内の誰かか?」
今なら誤魔化せないと思ったのか、凍矢が聞いてくる。
「えっ?」
「ちょっと、花音も何かあったの?」
「う、うん」
視線が集中して、誤魔化しは効かないと思い頷く。
「でも、風牙でも梨亜ちゃんでも夜月くんでもないよ。私のところへ来たのは、・・・沙羅さんだった」
「沙羅が!?何で?」
信じられないというように、瑠璃が声を上げる。
それに朔耶と神麗が目を見開いていた。
「・・・恐らく、今の奴等は正気じゃない。操られてるんだろう」
「お前達は大丈夫なのか?」
風夜の言葉に、刹那が彼と朔耶、黄牙、紫狼を見る。
「黄牙は神族の血が入っているし、朔耶は元から少し異なる。だから、術の影響力がないんだ。俺達が平気なのは、術者と同等以上の力を持っている者にも効かない術なんだろう」
「ん?待てよ」
そこで雷牙が口を開いた。
「確か、あいつら、ここ数日具合悪そうだったよな」
「まあ、抵抗していたんだろうな」
「だったら、夜天は?あいつも様子がおかしかったぞ」
それに神麗がはっとしたような表情をした。