光の少女Ⅳ【神魔界編】
「そうだった。彼は・・・」

「夜天がどうかしたのか?」


大樹が問い掛ける。


「彼も、いえ彼が一番影響を受けているはずよ」

「夜天お兄ちゃんが!?」


風華が首を傾げる。


「ちょっと待って!どうして、夜天が一番影響を受けるの?」

「それは・・・」

「夜天の一族、闇の一族は元魔族。つまり、術の対象って訳だ」


水蓮に答えようとした花音を遮るように、風夜が言う。


「じゃあ、他の四人と同じように・・・」


美咲が呟いたのを聞き、花音はもう一度今いる仲間達を見回す。

術中にいるのだろう五人の他にいない者が一人いた。


(まさかっ!?)


花音の脳裏に友人だったにも関わらず、悲劇としか思えない結末を迎えた神族と魔族の少年の姿が浮かぶ。


「っ!」


その少年達に光輝と夜天の姿が重なり、花音は部屋を飛び出すと、光輝の部屋へ向かい、ノックもしないで中へと飛び込んだ。
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