ずっとずっと、片想い
「まず出席確認をします。1年A組」
はい、と声がする。
俺は1年B組代表だから、呼ばれるのは次だ。
妙に緊張する。
「1年B組」
「はい」
変な声じゃなかったよな?
情けない声を聞かせたくない。
気になって黒木先輩を見てみると何事もなかったかのように出席を淡々と取り続けていた。
〇
「と、いうことで体育祭の写真を撮る係は3年A組、ポスターを貼る係は1年B組と2年B組に決定します。何かある方は挙手してください。」
話の流れに任せてうんうんと首を縦に振り続けていたら、黒木先輩と同じ係になった。
「では、これで第1回広報委員会の話し合いを終わります。起立」
こうして委員会が終わった。
よし、帰ってゲームしよう。漫画も読もう。
やりたいことがたくさんある。
鞄を肩にかけて教室を出ようとすると
「小島くん」
と声をかけられた。
この声は
「黒木先輩」
やっぱり黒木先輩だ。