ずっとずっと、片想い


   〇

放課後のチャイムが鳴ると同時に俺は教室を飛び出して2年B組に走った。

後ろから真田が部活に勧誘する声が聞こえたが、それどころじゃなかった。


早く行きたい。
早く会いたい。


その一心だった。


息を荒くして教室まで来ると、黒木先輩は驚いた顔をして「もう来たの」と少し笑った。


久しぶりに見る笑顔。

久しぶりに会ってから一度も見れていなかった、笑顔。

なんだか特別な気分になれた。



「じゃあ2年A組から貼っていくから押しピンとプリントを私に渡してほしい。流れ作業でやりましょう」


そして俺と黒木先輩はポスターを貼りに行った。
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