ずっとずっと、片想い


セミが、うるさい。

ミーンミンミンとないている。


ボクは石につまづいて こけた。



「うわあん、イタイよお」



ボクは泣いた。


トトト、とクツが こうえんのジメンをふんづけて

こっちに はしってきた。



「また泣いてる!

ツッくんはオトコノコでしょう!

泣かないで!」



ボクをわらいながら やさしくおこってくれる

ボクのスキな人。


「レイちゃん……こけた」


ひざこぞうを ゆびさす。



「じゃあ、レイのバンソウコウあげる!」


ボクのひざこぞうには ピンクのハートのバンソウコウ。



「レイちゃん、ありがとう」


「どういたしまして!」



そういったレイちゃんの2つむすびの、まっくろけな かみのけ。

いいにおい。



カラスが カァカァ となく。


ゆうがたになったら、かえる。





「また明日!ツッくん!」




レイちゃんとボクの、バイバイのことば。
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