【完】僕と君のアイ言葉
「どうだった?」
「…断られた」
ラインのトーク画面を見せて哀しげに笑ってみせる。
「彩、ここ粘るしかないよ」
「…うん」
愛奈に背中を押され、次の文章を打ち込む。
〝時間かかりません。5分でいいです!!〝
〝ごめん。時間ないんだ〟
田中くんから来た返信はやっぱり断りのものだった。
〝じゃあ3分下さい!〟
〝ごめん、諦めて〟
〝じゃあ、1分!〟
これ以上ダメと言われたら…諦めるしかないのかな。
ふとそんな考えが脳裏に浮かぶ。