【完】僕と君のアイ言葉
今日は土曜日。
正直なところ、これ程までに学校が休みで良かったと思ったことは無い。
どんな顔で田中くんの隣の席にいればいいのか分からない挙句、なにより気まずい…
『…アヤ…ごめん』
それにこの言葉と田中くんの行動が頭から離れないんだ。
いつも私のことを〝君〟と呼び。
いつも吉田先生を目で追っかけている田中くん。
そんな田中くんが私を抱きしめて、〝アヤ〟と名前で呼んだとか…謎だらけ。
本来なら嬉しいことだけど、別れを告げてこの関係が終わった今、喜ぶことは出来ない。
ましてや私は辛くて、苦しくて、逃げるように告げた言葉だ。
こんなの、モヤモヤしたままでスッキリしない…