【完】僕と君のアイ言葉
宙と付き合い出して初めての登校日。
私の胸は色々な意味で押しつぶされそうになっていた。
『彩が大丈夫になるまで、このことは秘密にしておくから安心して』
一昨日の宙の言葉。
きっと、私の考えていることが伝わったんだと思う。
付き合いが長い幼馴染みってある意味で最強なのかもしれない。
「彩、おはよう」
「そ、宙、おはよう」
おまけに昇降口でバッタリ合ったにも関わらずいつもと同じ挨拶。
私の方が変に緊張してしまっている。
普通過ぎて思わず感心してしまうよ。
「彩ー!!!」
そんな私達に向かって走ってくる愛奈の姿が見えた。
多分。
いや、絶対に土曜日のことで怒られるんだ…
果物持って行くって言っていたのに、持って行かなかった挙句、行けないと知らせたのは夜だったから…
「もう!!!心配したんだからね!!」
愛奈はほっぺを膨らませ怒った表情を見せる。