【完】僕と君のアイ言葉
「彩どんまい!」
「小松さんどんまい!」
そんな私にみんな声をかけるが。
「君って、やっぱり凄いね」
と真剣な眼差しで言う田中くんの言葉には少しムッとしたのは言うまでもないだろう。
キーンコーン──
するとタイミング良く授業終了のチャイムがなり、SHRを終えると生徒はバラバラと帰りはじめていた。
「愛奈帰ろー?」
「ごめん!私先生に呼ばれてるんだ…だから先帰ってて!」
「分かったよ。また明日ね!」
「うん、また明日ね!」
私も帰ろうと教室を出ると、そこには宙がいた。
もしかして…
「待っててくれたの?」
すると宙は飛びっきりの笑顔で〝うん!〟と言った。
「ごめん、そこ邪魔なんだけど」
そう言われ後ろを振り返ると、すぐ側に田中くんがいた。