【完】僕と君のアイ言葉
「ん??」
なんかってなんだろう?
イマイチ宙の言っている意味が分からない。
「いや…その、お礼言われてたり……よろしくとか…」
それが気になったのね。
「お礼を言われたのは多分、教科書を忘れたから見せたことで、よろしくって言うのは遠足のグループが同じだからだと思うよ!」
私は出来る限り丁寧に説明した。
でも、この私の判断は間違いだったのかもしれない。
「…」
「宙??」
宙の表情は曇っていた──
「…そっか。じゃあ、帰ろうか!」
けれど少し間をおくと、宙の表情は元に戻っていた。
「うん!」
だから私は特に気に止めることもなかったんだ。