【完】僕と君のアイ言葉
「…いや、その…ラクガキ消した?」
もしかしたら私が気づかないうちに消したのかもしれない。
「僕そんなことしてないけど?」
けれど返ってきた言葉は私の想像とは真逆。
じゃあ…私が消したのかな?
そう思い昨日の出来事を思い出す。
田中くんに教科書ラクガキされて…
そのまま授業終わって…
その後は宙に貸して…
もしかして、宙が?
でも…
だとしたらなんで宙が?
『お礼を言われたのは多分、教科書を忘れたから見せたことで、よろしくって言うのは遠足のグループが同じだからだと思うよ!』
ふと昨日何気なく答えた言葉を思い出した。