【完】僕と君のアイ言葉
あれから1週間。
「ねぇ、君達さどうゆう関係?」
お昼休み、私のクラスに遊びに来ていた宙。
そんな私達に不服そうな顔をしながら尋ねてきた田中くん。
宙が遊びに来るのは当たり前になりつつあり、そんな私達に田中くんが話しかけてくるのもいつものことだった。
「幼馴染みだけど」
「うん、幼馴染みだよ」
そして隠した私達の関係。
宙が特に嫌な顔をしないから、私はいつもその場しのぎの言葉を言う。
このままでいいのかな。
なんて思っても、それを覆す勇気はあいにく持ち合わせていなかった。
「じゃあ、俺そろそろ戻るね」
「あ、うん。じゃあね」
「もう来なくていいし」
宙と私がバイバイする時、田中くんが文句を言うのもいつものことで、宙はどこか寂しげに流していた。