【完】僕と君のアイ言葉
宙と付き合っている宣言を昼休みにした。
そんな私にそれ以上田中くんは何も聞いてこなかったけれど。
ただ一言。
宙に向かって、
『僕、諦めないから』
とだけ言っていた。
この言葉の意味がどうゆうことなのかは、田中くんしか知らない。
あとは私達個人の解釈。
様々な思いを抱えて悩み考えていると、あっという間に午後の授業は終わりを告げた。
「彩、今日買出しだけど大丈夫?」
そんな私の元に愛奈が心配そうに駆け寄ってくる。
そう言えば私、先週ジャンケンで負けたんだった…
正直なところ、真っ直ぐ帰宅したい。
でも、これ以上心配をかけるわけにもいかず〝大丈夫だよ〟と答えた。
「私も行こうか?」
「ううん。平気」
そして愛奈から買う物が書かれた紙を受け取ると、教室をあとにした。